照明の種類とは?リビングダイニングの照明の選び方

照明器具には様々な種類があるため、それぞれの特徴を知っておくことで、設置する場所や目的に合ったものを選びやすくなります。

主照明と部分照明の違いや主な照明の種類を押さえたうえで、リビングダイニングの照明の選び方のポイントについても触れていきます。

目次

照明は主照明・部分照明に分けられる

照明は主照明と部分照明に分けられます。主照明は空間全体を明るく照らす役割を持ち、天井付近に取り付ける照明器具が中心です。部分照明は空間を部分的に照らす補助照明。明るさを補う目的で用いられるほか、陰影のある空間を演出する役割もあります。

また、日本の住まいでは、1つの部屋に1つの照明器具を設置する一室一灯照明が主流でした。最近では、1つの部屋で目的や照らしたい場所に応じて、複数の照明器具で分散して照らす多灯分散照明が注目されています。複数の照明器具を用いることで、空間に陰影や奥行が生まれ、リラックスして過ごせる雰囲気を演出できます。

照明器具の種類

主な照明の種類として、シーリングライト、ペンダントライト、シャンデリア、ダクトレール、ダウンライト、スポットライト、ブラケット、フロアスタンド、テーブルスタンドについてみていきます。厳密にいうと、ダクトレールは照明器具というよりも配線器具であり、プラグタイプのスポットライトやペンダントライトを取り付けて使います。

シーリングライト

シーリングライト

シーリングライトは主照明として使われる照明器具の中で、もっともオーソドックスなもの。シーリングライトとは、天井面に直接取り付ける照明器具で、部屋全体を明るく照らします。引っ掛けシーリングに取り付けるタイプがほとんどです。

昨今ではシーリングライトはLEDが主流。リモコンなどで、調光、もしくは調光と調色ができるタイプが多いです。

シーリングライトは家具との位置関係にとらわれることなく設置しやすく、空間がすっきりとして見えることも特徴です。

シーリングライトは、リビングダイニングや寝室、書斎、子ども部屋などで広く使われています。

ペンダントライト

ペンダントライト

ペンダントライトは、天井面からコードやチェーンで吊るすタイプの照明器具です。ペンダントライトは引っ掛けシーリングに取り付けるタイプが中心ですが、電気工事が必要な直結タイプもあります。

ペンダントライトは主にダイニングの主照明として使われ、ダイニングテーブルの中央に設置するのが理想的です。マンションや建売住宅の場合は引っ掛けシーリングの位置が決められているため、ダイニングテーブルの中央と位置が合わない場合には、コードハンガーやペンダントサポーターを使って調整します。

また、後述するダクトレール用の小ぶりなペンダントライトもあります。小ぶりなペンダントライトは、3灯並べて設置するとリズムが生まれ、おしゃれに見えます。

シャンデリア

シャンデリアとは、天井に設置する装飾性のある多灯照明を指します。

シャンデリアも引っ掛けシーリングに取り付けるタイプが中心ですが、電気工事が必要な直結タイプもあります。また、重量のあるシャンデリアは天井の補強工事の必要があり、通常、メーカーのWEBサイトやカタログの商品情報に記載されています。

シャンデリアはラグジュアリーなデザインのものが中心で、主にリビングの主照明として使われています。小ぶりのタイプのシャンデリアはダイニングで用いられています。

ダクトレール

ダクトレール

ダクトレールはライティングレールとも呼ばれるレール状の配線器具です。スポットライトやペンダントライトなどのプラグタイプの照明器具を取り付けます。ダクトレール上で照明器具を取り付ける場所を調整したり、後から照明器具を増やしたり、違う照明器具に変えたりすることが簡単にできます。

ダクトレールの設置には電気工事が必要です。引っ掛けシーリングに取り付けられる簡易取付型のダクトレールもあります。

住宅でダクトレールを設置するのは、リビングダイニングが中心です。

ダウンライト

ダウンライトとは天井に埋め込むタイプの照明器具です。ダウンライトの設置には電気工事が必要です。後付けしようとすると大がかりな工事になるため、ダウンライトを設置したい場合は、新築やリノベーションの際に配線計画に組む込んでおく必要があります。

ダウンライトは複数個を設置することが多く、リビングダイニングや寝室などの主照明とすることもできます。ペンダントライトやシャンデリアなどの周囲にダウンライトを設置して、明るさを補うといった使い方もできます。ダウンライトは、キッチンや廊下、玄関、トイレなどの照明としても用いられています。

また、ダウンライトには電球などの光源が固定されたベースタイプのほかに、角度を調整できるユニバーサルタイプという種類があり、スポットライトのような使い方ができます。

ダウンライトの光の広がり方による種類では、拡散タイプと集光タイプがあります。拡散タイプは光が広がる一般的なタイプです。集光タイプは局所的に集中して照らすタイプで、アートやオブジェなどを照らしたい場合に向いています。

スポットライト

スポットライトは天井面や壁面に取り付けて、特定のモノを照らす照明器具で、灯部が可動するのが特徴です。スポットライトの設置には電気工事が必要です。

スポットライトは吹き抜けや階段などで使われるほか、天井や壁を照らして間接照明として用いたり、アートや観葉植物を照らすために設置されたりしています。

スポットライトにはダクトレールで用いるプラグタイプのものもあり、リビングダイニングの主照明としても活用できます。

ブラケット

ブラケット

ブラケットとは壁面に設置する照明器具です。ブラケットの設置にも電気工事が必要です。

ブラケットはリビングダイニングや寝室などで、主照明と組み合わせて空間を演出する部分照明として使われます。あるいは廊下や階段、洗面所などでも用いられています。

フロアスタンド(フロアランプ)

フロアスタンド

フロアスタンドは部屋の隅などの床に設置する置き型の照明器具です。フロアスタンドは長い支柱に光源がついたタイプのほか、床に近い高さに光源があるタイプもあります。

フロアスタンドはコンセントに差して使用するため、移動することができます。

フロアスタンドは基本的に補助照明です。ソファやベッドの横に置いたり、壁面や観葉植物を照らしたりして用います。ただし、アームの長い大ぶりのフロアスタンドは、リビングやダイニングの主照明として用いられることがあります。

テーブルスタンド(テーブルランプ)

テーブルスタンドは棚やサイドテーブル、ナイトテーブルなどの上に設置する置き型の照明器具で、コンセントに差して使用します。

テーブルスタンドは補助照明として、読書灯として用いられたり、壁面を照らす間接照明として使われたりしています。

リビングダイニングの照明の選び方

リビングダイニングにシーリングライトを2つ設置するケースも見受けられますが、単調な雰囲気になりやすいため、主照明は2種類以上の照明器具を組み合わせるのがおすすめです。ペンダントライトやシャンデリアを用いると、フォーカルポイントになります。また、ダイニングはペンダントライトやスポットライトを用いて、ダイニングテーブルを明るく照らすのがおすすめです。

たとえば、「リビング:シーリングライト、ダイニング:ペンダントライト」「リビング:ダウンライト、ダイニング:ペンダントライト(+ダウンライト)」、「リビング:シャンデリア、ダイニング:ダクトレール+ペンダントライト」「リビング:ダウンライト、ダイニング:シャンデリア」といった組み合わせが挙げられます。

あるいは、リビングダイニング全体にダクトレールを何本か設置する場合は、スポットライトをメインに、ダイニングではペンダントライトを用いると、変化のある空間になります。主照明をダウンライトのみとする場合は、フロアスタンドを設置すると、空間にメリハリが生まれます。

ちなみに我が家はシンプルなインテリアでまとめたかったため、「リビング:シーリングライト、ダイニング:簡易型ダクトレール+スポットライト」という組み合わせです。ダクトレールの設置には電気工事が必要ですが、簡易型ダクトレールなら引っ掛けシーリングを使えるため、工事不要で取り付けできます。また、天井の引っ掛けシーリングの位置にとらわれずに、テーブルに合わせて照明を設置できることや、スタイリッシュなスポットライトを設置したかったことが理由です。

まとめ

照明も空間を演出するアイテムの一つです。照明の選び方によってインテリアとしての空間の雰囲気はもちろん、生活の質にも影響します。照明器具の種類による特徴の違いを理解し、インテリアや用途に合ったものを選びましょう。

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執筆者

運営者。インテリアコーディネーターの資格・経験を持つライター。

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