リビングダイニングは住まいの中心となる場所。居心地のよい空間とするためには、インテリアテイストやデザインを重視するだけでなく、生活がしやすいレイアウトにすることも大切です。
リビングダイニングのレイアウトを考える前にやっておくべきことを押さえたうえで、知っておきたい動線の寸法のルールやレイアウトのコツを紹介していきます。
リビングダイニングのレイアウトの準備
リビングダイニングのレイアウトを考える前に、まずはスケール(メジャー、巻尺)で部屋の寸法を測ることからスタート。
新築物件を購入したケースなどでは建築図面があるため、実寸を測らなくても三角スケールなどを使えば、ある程度の寸法は把握できます。ただし、基本的に建築図面に記載されているのは、壁の中心から中心までの芯々寸法です。実際の有効寸法を正確に把握するには、実際に計測する必要があります。
リビングダイニングの寸法を測る際には、建具や窓の位置や大きさなども測り、コンセントの位置なども把握しておきましょう。コンセントの位置はテレビ台を置く場所に関わります。
リビングダイニングの生活動線に必要な寸法
リビングダイニングの家具を選ぶときや配置を考えるときには、生活動線の確保を考慮することが大切です。家具と壁の間が狭くて通りにくかったり、椅子の出し入れがしにくかったりすると、日々生活のしにくさを感じやすいためです。
そこで、リビングダイニングの家具の配置で、生活動線を確保するために必要な寸法をまとめました。ただし、体の大きさによる違いもあるため、最低寸法とお考え下さい。
人が通るために必要な幅
人が通るために必要な通路幅は60cmです。40㎝程度の幅では横歩きになるため、通りにくさがストレスとなる可能性があります。壁と家具の間、家具と家具の間などで、通路となる場所は60㎝以上を確保するようにしましょう。
ダイニングテーブルまわりで必要なスペース
椅子の出し入れや立ち座りには、ダイニングテーブルから家具や壁まで60㎝以上のスペースが必要です。椅子の後ろを通路スペースとする場合には100㎝以上を確保します。また、ダイニングテーブルの横を通路とする場合も、60㎝以上のスペースが必要です。
収納まわりに必要なスペース
造り付けの物入など収納の前は、扉の幅が一般的な40㎝程度までのケースで、出し入れのためのスペースとして、80㎝以上必要です。
ソファまわりに必要なスペース
ソファとローテーブルの間は、脚や立ち座りのためのスペースとして30㎝以上を確保します。体の大きさによっては、50㎝程度空いていた方が座りやすいことがあります。
TV台とローテーブルの間は、DVDやブルーレイなどの出し入れや、TV台へのものの出し入れのためのスペースとして、60㎝以上が必要です。TV台の奥のものを出し入れしたり、奥まで掃除をしたりするときのことを考慮すると、80㎝以上のスペースが理想的です。
リビングダイニングを広く見せるためのレイアウトの4つのコツ
同じ広さの部屋でも、家具配置によって広く見えたり、反対に狭く見えたりすることがあります。リビングダイニングを広々とみせるためのポイントをまとめました。
・コツ1:ドアの前のスペースは空けておく
リビングダイニングのドアを開けたときに、ドアの付近のスペースを空いていると、空間にゆとりが感じられ、広々として見えます。
・コツ2:背の低い家具を選ぶ
壁際に背の高い家具を配置すると圧迫感が生じやすく、反対に背の低い家具は上部が空いているため、抜け感が生まれます。
・コツ3:背の高い家具は奥に配置する
収納力などから背の高い家具を置く必要がある場合もあります。リビングダイニングに背の高い家具を置く場合には、奥の壁際に配置することで圧迫感が生じにくくなります。
・コツ4:奥行の異なる家具は離して置く
奥行が異なる家具を並べて配置すると違和感が生じやすいため、間を開けて配置します。
まとめ
リビングダイニングを快適で心地よい空間にするには、レイアウトも重視したいもの。部屋のサイズと動線の寸法のルールなどをもとに、家具を選んでレイアウトしましょう。