ソファにはどんな種類がある?形状などによる名称や特徴とは

「カウチソファ」といったソファの名称を見聞きして、どんな形のソファを指すのか戸惑ったことはありませんか?ソファには、形状などの種類による名称があります。ソファの種類によって見た目の印象が異なるほか、ライフスタイルや家族構成などによって使いやすいものには違いがあります。

ソファの形状による種類からそれぞれの特徴をまとめ、おすすめのケースについても考えてみました。生地の取り付け方による種類についても触れていきます。

目次

ソファの形状による種類

ソファにはさまざまな特徴による種類があります。たとえば、座面が低いL字型の形状のソファは、ローソファであり、L字型ソファでもあります。そこで、ソファの形状による種類について、全体の形状、肘掛、高さなどに分けてまとめました。

ソファ全体の形状による種類

ソファ全体の形状による種類では、主にストレートソファ、カウチソファ、コーナーソファ(L字型ソファ)に分けられます。

ストレートソファ/アームソファ

ストレートソファは、直線ラインのスタンダードな形状のソファです。便宜的にストレートソファと名付けられていますが、実際にそのように呼ばれることは少なく、一般的なソファのこと。両側に肘掛がついていることから、アームソファとも呼ばれています。

ストレートソファはシンプルな形状のため、レイアウトしやすく、空間を効率よく使えることがメリット。ただし、座面の幅や肘掛の高さによっては、足を伸ばして寝そべりにくいことがデメリットになるかもしれません。

<ストレートソファがおすすめのケース>

  • 1~3人で座れるソファを置きたい。
  • シンプルなデザインが好き。
  • スペースを効率よく使いたい。

カウチソファ

カウチソファは、ストレートソファに一人掛けの座面が長いシェーズロングとも呼ばれるソファを左右いずれかに組み合わせたタイプのソファです。

カウチソファは背もたれに身体を預けて足を伸ばして、ゆったりとくつろいで過ごせるのが魅力。スタイリッシュでおしゃれな印象からも人気があります。

ただし、カウチソファはストレートソファの肘掛がない側にのみ、シェーズロングを設置できるため、レイアウト変更がしにくいことが難点です。たとえば、壁に沿ってカウチソファを置き、窓側にシェーズロングの部分が来るようにしていた場合、反対側の壁に置こうとすると、部屋の中心近くにシェーズロングの出っ張りがきてしまうため、圧迫感が生じてしまいます。

また、カウチソファを設置するには、ストレートソファよりも奥行方向に広いスペースが必要となります。その反面、スペースをとる割に座れる人数が少ないという点にも注意が必要です。

インテリアショップで、両側がシェーズロングになっているカウチソファを見たことがあり、とてもおしゃれでした。ただ、3~4人では座りにくそうで、2人でくつろいで過ごす場合に向いていると感じました。

カウチソファは大人数できちんと座るというよりも、リラックスして過ごしたい人向きといえます。

<カウチソファがおすすめのケース>

  • ソファで座ったり、寝転んだりしたい。
  • ソファで自由な姿勢で気ままに過ごしたい。
  • テレビなどを見るために前を向いて足を伸ばして座りたい。
  • おしゃれに見えるスタイリッシュなソファが欲しい。
  • 近い時期に模様替え・引越しの予定がない。

コーナーソファ/システムソファ/L字型ソファ

「コーナーソファ=システムソファ=L字型ソファ」ではありませんが、ここでは一括りにしています。

コーナーソファは複数のソファのパーツを組み合わせて、コーナーに置くようにつくられたソファをいいます。コーナーソファはカウチソファと異なり、ソファの両辺に座れるのが特徴です。ただし、一部に背もたれのないユニットを組み合わたものもコーナーソファと呼ばれることがあります。

コーナーソファはソファのパーツを組み合わせるという意味から、特に大型のソファはシステムソファという名称でも呼ばれています。反対にコーナーソファの中でも、比較的小型で長辺と短辺があるタイプはL字型ソファとも呼ばれています。

コーナーソファは部屋の大きさやライフスタイルに合わせてレイアウトできることや、大人数で座ることが可能で、顔を合わせて会話がしやすいというメリットがあります。また、大型のコーナーソファはラグジュアリーな印象を与えます。

一方でコーナーソファを置くには相応のスペースを必要とするため、設置できるのはある程度広い部屋に限られます。

また、コーナー部分は寝転んだり、足を伸ばして座ったりするときには使えますが、大勢で座るときにはデッドスペースとなることがデメリットです。

<コーナーソファがおすすめのケース>

  • リビングをラグジュアリーな雰囲気にしたい。
  • 大人数で座れるソファが欲しい。
  • ホームパーティーなどでゲストを迎える機会が多い。

ソファの肘掛による種類

ソファの肘掛による種類には、前述のアームソファ(スタンダードソファ)のほか、ワンアームソファ、アームレスソファがあります。

ワンアームソファ/片肘ソファ

ワンアームソファは片側だけに肘掛がついたソファを指し、片肘ソファとも呼ばれています。ワンアームソファは肘掛の幅が1つのため、座面の幅に対して全体のサイズがコンパクト。片側に肘掛がないことで視線が通りやすく、空間に抜け感が生まれます。アシメントリーでおしゃれな印象です。

また、アームレスソファとは異なり、肘掛のある側では身体を預けてゆったりとリラックスしてくつろぐことができます。一方でもう片側には肘掛がないため、足を伸ばして寝そべりやすく、横からも座れるという使い勝手のよさがあります。

さらに、ワンアームソファは形状によっては、オットマンを横や前方につなげて配置することもできます。

ただし、ワンアームソファに2人で座る場合には1人しか肘掛を使えないことがデメリットです。ワンアームソファの購入にあたっては、肘掛が左右どちらに来るタイプの商品を選択するのか、事前にしっかりと検討しましょう。

<ワンアームソファがおすすめのケース>

  • 1~2人でリビングで過ごすことが多い。
  • ソファで足を伸ばして寝そべりたい。
  • オットマンと組み合わせてフレキシブルに使いたい。
  • 抜け感のあるおしゃれなソファが欲しい。

アームレスソファ

アームレスソファとは、左右の肘掛がないタイプのソファのことをいいます。

アームレスソファは座面がない分、サイズがコンパクトになることがメリット。デザインにもよりますが、アームレスソファは肘掛がないことで空間に抜け感が生まれ、軽やかな印象を与えます。

また、使い勝手の面では、正面以外に横からも座ることができて、足を伸ばして寝そべりやすいといったメリットもあります。横にサイドテーブルを置いた場合にはアームがないため、モノがとりやすいのも特徴。

一方でアームレスソファは、背もたれにしか寄りかかることができず、肘掛けに肘を置くこともできないことから、くつろぎにくいと感じる可能性があります。小さなお子さまがいる場合には、横からも落下のリスクがあることが懸念点となります。

<アームレスソファがおすすめのケース>

  • ソファを置けるスペースが狭く、コンパクトなソファが欲しい。
  • ソファでは座ることが中心。
  • ソファで寝そべりたい。

ソファの高さによる種類

ローソファ

ローソファとは、座面の高さが低いソファを指します。ローソファは全体の高さも低いものが中心で、ソファの背面側から見たときに視線が抜けやすく、圧迫感のない広々とした空間をつくりやすいのが魅力。ローソファは一般的なソファよりも目線が低いことから、デザインによっては和室に合わせやすいことも特徴です。

また、一般的な高さのソファと比較して座面が低いため、小さなお子さまがいる場合の落下のリスクや、犬を飼っている場合の脚への負担が軽減できます。ただし、座面が低いことから、立ち座りの際に身体への負担を感じる可能性があります。

ローソファは座面が低いソファ全般を指しますので、ローソファのカウチソファやL字型ソファなどもあります。

<ローソファがおすすめのケース>

  • 床座に近い生活がしたい。
  • こたつと組み合わせたい。
  • 寝そべるなど、リラックスして過ごしたい。
  • 小さなお子さまがいる。
  • 犬を飼っている。

ハイバッグソファ

ハイバッグソファとは、背もたれの高さが高いソファのこと。ハイバッグソファのなかには、リクライニング機能がついたタイプもあります。

ハイバッグソファは背もたれに首、あるいは頭部あたりまでよりかかれるため、身体をゆったりと預けられることから、安定感があるのがメリットです。一方で、前を向いて座った状態から姿勢を変えにくい点がデメリットに感じる可能性があります。

また、ハイバッグソファは背もたれが高いため、視線を遮ることや圧迫感が生じやすいことも難点。そのため、基本的には壁面に沿ってソファを配置する場合に向いています。ただし、広いリビングダイニングでは、中央にハイバッグソファを配置して、リビングとダイニングをゾーニングするといった使い方もできます。

<ハイバッグソファがおすすめのケース>

  • 前を向いて座ってくつろぎたい。
  • 広い部屋で仕切りを兼ねたい。

その他のソファ

ウッドフレームソファ/木製フレームソファ

ウッドフレームソファとは文字どおり、木製のフレームが目に見える形で使われ、肘掛も木製のソファのこと。

ウッドフレームソファは木の温もりが感じられるのが特徴。デザインによって、華奢で軽やかなタイプや重厚感のあるタイプ、あるいは和モダンのタイプなどがあり、印象はさまざまです。

ウッドフレームソファは安定感があり、座り心地は硬めで、椅子に近いタイプのものもあります。ただし、木製の肘掛のため、寝そべりにくいというデメリットも。小さなお子さまいる場合には、フレームにぶつかってケガをする恐れがある点に留意しましょう。

<ウッドフレームソファがおすすめのケース>

  • 木の温もりあるインテリアが好き。
  • しっかりとした座り心地のソファを好む。
  • ソファでは座って過ごすことが中心。

ソファを組み合わせるという選択肢も

大人数で座るなら「コーナーソファ」、前向きで足を伸ばして座りたい場合は「カウチソファ」を選択する以外にも、ソファを組み合わせて設置するという選択肢があります。

大人数で使う場合

大人数で座るソファを設置したい場合は、コーナーソファ以外を設置するほか、ストレートソファを組み合わせて配置するという選択肢もあります。

広めのリビングであれば、ストレートソファで「3人掛け+1人掛け」といった組み合わせができます。あるいは、「3人掛け+1人掛け+1人掛け」「2人掛け+2人掛け」などといった形で対面でソファを配置すると、相手との距離がとれることから、仕事などの打ち合わせやフォーマルなシーンでの利用にも向いています。

前向きで足を伸ばして座りたい場合

前向きで足を伸ばして座れるソファが欲しい場合には、カウチソファを選択する以外に、ストレートソファもしくはワンアームソファとオットマンを組み合わせるという方法があります。

カウチソファはシェーズロングの位置が左右のいずれかが決まっているため、模様替えや引越しに対応しにくというデメリットがあります。ストレートソファやワンアームソファとオットマンを組み合わせれば、フレキシブルに配置を変えられます。

ソファの生地の取り付け方による種類

ソファの生地の取り付け方による種類では、張り込みソファとカバーリングソファに分けられます。デザイン性が高く見た目がすっきりとするのは張り込みソファですが、カバーリングソファは手軽にメンテナンスができるのが特徴です。

張り込みソファ

張り込みソファは、生地をソファのフレームに張り込んだ一般的なソファです。張り込みソファは、生地のたるみが生じにくいことがメリット。幅広い形状のソファに対応し、デザインによってはボディラインが引き立ちます。

ただし、メンテナンスの面では、張り込みソファは張地が汚れてしまった場合に、外して洗うことができません。工場で張地の張り替えや内部のウレタンなどの補充を行うことはできますが、費用面から張り替えを行うのは高価格帯のソファが中心です。このほかには、専門業者によるクリーニングサービスを利用する方法もあります。

カバーリングソファ

カバーリングソファは専用のカバーを取り付ける仕様のソファをいいます。カバーを着脱して洗うことができるので、汚れてもきれいな状態に保ちやすいことがメリットです。カバーは商品によって、自宅で洗えるタイプとクリーニングが必要なタイプがあります。

また、カバーのバリエーションが豊富な商品の場合は、カバーを変えてインテリアを楽しむといったこともできます。

ただし、カバーリングソファはカバーを着脱するという性質上、ゆとりが設けられていることから、たわみができやすいことがデメリットです。(私は自宅でカバーリングソファを使用していたときに、たわみがあまりにも気になるため、たわみ部分を縫ったことがあります。)

とはいえ、あまりにもゆとりが少ないと着脱しにくいことが考えられるため、カバーリングソファを検討するときには、どの程度のゆとりがとられているか、実際に商品を見て確認するとよいかもしれません。

また、カバーリングソファは着脱に手間がかかるほか、カバーの販売が中止されてしまうと、新しいカバーを入手できなくなる点にも注意が必要です。

まとめ

ソファはデザインやサイズだけではなく、種類によるレイアウトのしやすさや使い勝手などの特徴も考慮することも選び方のポイント。ソファを選ぶときには設置スペースや座る人数のほか、ライフスタイルやどのような使い方をするかを踏まえて検討しましょう。

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

執筆者

運営者。インテリアコーディネーターの資格・経験を持つライター。

目次